ここでは、皆様からよく頂戴いたしますご相談についてお答えいたします。
第一回目は【沖縄の海が見える眺望の良い斜面地に注文住宅を設計する方法】です。
土地探しの過程で、傾斜地の土地はたくさんみかけると思います。とくに沖縄には斜面地がたくさんあります。
ご予算、立地環境、海が見える、高台にあり眺望が良い、小学校が近い等、良い敷地だな、と思って不動産屋さんに敷地を案内してもらっても、《敷地に平らな部分はほとんどなく、斜面しか見えない》なんてことも結構あると思います。
そんな時、あ〜これじゃ、建てられない、と皆様思いがちなのですが、実はこれはすごい【チャンス】なのです。
と言いますのも、
傾斜地は一般的には皆様『建てられない』と、敬遠されるので、不動産市場価格では金額が安く設定されています。逆に傾斜地で土地の値段が高い場合は、不動産市場価格としては適正であるとは言えません。
傾斜地に建てる際、基礎の部分にお金がかかるのではないか、よう壁にお金がかかるのではないか、そもそもこんな斜面地に住宅を建てられるのか、といったことが頭に浮かぶと思います。
そうです、従来の設計の仕方で斜面地に住宅を建てる場合は、そういった目に見えないコストが沢山かかってしまいます。
その為、土地の価格も相場よりは安く設定されていますが、従来の設計の仕方では、土地は安いが、結局建物の方にお金がかかって、結果は割高になってしまいます。
そこで、【チャンス】なのです。
元々沖縄の斜面地は眺望が良い、海が見える、山の斜面にあり森が見える等、緑に囲まれた優れた住環境にあることが多く、その上価格も安いと、言うこと無しの物件です。
高低差のない平らな土地に設計するよりも、斜面地での設計デザインは手間暇はかかりますが、
従来の設計の仕方ではなく、設計の考え方を根本から考え直し、建物を適正な予算で建築することが出来れば、全体の予算を抑えながら、斜面地の魅力がいっぱい詰まった住宅を建築設計することが出来ます。
設計実例としましては、沖縄知念の海が見える斜面地に建つ注文住宅では、斜面の土地を出来る限り触らずに、住宅を空中に浮かして建築設計しています。
このことにより、通常言われる斜面地に発生する工事を劇的に減らし、基礎を合理的に設計しています。
勿論十二分に建物の安全性を確保した構造設計に基づき設計しています。
これはあくまでも数有る選択肢の一つであり、地盤調査結果を分析し、設計プランニングによってあらゆる解決策の中から設計方針を決定していきます。
このように、設計デザイン性を確保した上で、建物の構造、コスト、敷地の特性、素材、その他様々な要素に基づき、設計をおこなっていきます。