10代の頃から世界を旅している。
事務所を始めてからは、以前のように計画を立てて旅へ出る、なんてことは出来ず、進行中のプロジェクトの一瞬の合間を見つけて急遽飛ぶ。
今回はイタリアで制作中のRAKUEN interiorのレリーフ、家具の進行具合や、その他丸秘計画もあり、ヨーロッパ南部5日をイメージして、出発当日に荷造りしてバタバタっと出た。
旅は、自分と向き合える贅沢な時間。
次の目的地までの車窓から感じる風、夕陽、どこまでも続く空、現地の美味い食とお酒、そして日本のように思い通りにはいかない少しの不便と無数の発見。
僕の心、体を通じて感じた空気は、僕の心、僕の手からスケッチブックへ、そして設計図面へと浮かび上がり、建築となって現実となる。
と、こんな風に、建築を生み出すプロセスは数行なんかで書けるほど、涼しげなものではない。
建築を生み出すプロセスは、困難と葛藤、そして悩みの中にある。
先人が作り上げた魂を揺り動かす建築を前にした時、勇気とパワーを貰ってその場の空気感や感じたまんまを取り憑かれたようにスケッチをする。
旅は、『建築が大好きだ』という10代の頃の感覚をいつも僕に思い出させてくれる。
こっぱずかしいが、建築が大好きだ。
旅は、僕の建築の原点。
今までも。そして、これからも。
この夏をブログでぼちぼち更新していきます〜
写真は、教会でスケッチしてたら、お昼休みで追い出されて、外でスケッチの続きをすることに…てなワンシーン。僕にとって、至極の時間です!