ある番組で、
『学問上、真面目に働いて金を稼ぐことよりも、投機などで金を稼いだ方が効率が良い、ことが分かってしまった。』こんなことを耳にした。
私が棲んでいる建築業界では、色々な意味でキツイ、という理由で、若者のひと離れが進んでいる。
現場に出入りしている人の年齢層を見れば一目瞭然である。
建築のことしか分からないので、建築設計に限って言うと、綺麗事抜きにして、確かにキツイ。
しかしながら、建築をやっている。
それは、やっぱり建築が大好き、ということに尽きる。
建築に対して、楽しいという感覚は皆無であり、この仕事は、実際は実に厄介なものなのだが、寝ても覚めても、やっぱり建築のことを考えており、飽き性の私が唯一続いているのが、建築だ。
大好きなことに出会えたことに、神様ご先祖様に感謝すること、
また【私の建築】を大切にするためにも、心は常に自由でいること、を意識している。
学問的には非効率な稼ぎ方かもしれないが、
常に私の頭で考え、私の好きな仕事をして、私の好きなように生きている。
そして、大好きなことを実践、追求し続けている私の人生は、実は無茶苦茶、気に入っている。
こんなお気楽なことを言えるのも、先人の方々のおかげであり、豊かな国に生まれたからであり、そこも感謝しかない。
だから、いわゆる世間でいうところのキツさ、なんかとは、また違う次元で、自分の仕事を捉えている。
独立して22年。未来の10年のために、いま新しいホームページを制作してもらっている。
写真は、私の大好きな数少ない建築のひとつだ。この建築に触れると、身震いする。
やっぱり、建築をやっていてよかった!と想っている。